行政視察報告より


年に何度か各常任委員会や会派等で行政視察を行います。その都度報告書を議長に提出しますが、平成12年5月15日〜16日にかけて会派で行きました佐久市の@新幹線佐久平駅周辺区画整理事業と上田市のAマルチメディア在宅介護支援モデル事業視察報告を取り上げます。全文ですと何ページにも渡りますのでここでは報告書の要点をご紹介します。


@新幹線佐久平駅周辺区画整備事業について

北陸(長野)新幹線佐久平駅は、田園の中に新駅を立ち上げる、また高速道路のICが近距離にあるなど、本庄市の新幹線新駅と大変似通った状況にあります。また佐久市は人口6万6千人で、規模も本市とあまり変わりありません。ここでは駅前の開発も順調に進み、乗降客も予想以上の伸びを示しており、成功した新駅と言えるでしょう。

この成功のカギが何点かありますが、その一つは駅周辺には充分な駐車スペースを確保したこと、またアクセス道路の完備も挙げられます。

広域的に人が集められれば、既存の駅に新幹線駅を造るより、畑や田んぼの中に駅を造る方が現在のモータリゼーション社会では可能性があるのかも知れません。

佐久の駅前開発に関しては換地処分を決める前に大型店の進出が決まっていたので換地を大きな区画にし、複数の地権者が共同で土地を貸して、農家にとっても安定した現金収入となっているようです。

この方法は本市にとっても有効と考えられます。駅のそばの大型店や駐車場など収益性の高い土地は大勢の地権者が等しく開発の利益に浴せるよう配慮すべきです。


Aマルチメディア在宅介護支援事業

テレビ電話を独居や高齢者世帯に設置して、双方向の意思の疎通を図るべく厚生省の補助を受けて始められた事業ですが、肝心のお年寄りからのアクセスがあまり無いということです。何故テレビ電話の利用が少ないのかその辺の理由を考察することは大変興味深いことです。機械操作が面倒だとか、家の中の様子が写るのが困るだとか、理由はいろいろあるようです。

行政が新技術を取り入れるにあたっては、その技術を受け入れる用意がどれだけ人々の間に整っているか、複雑な人の心理に照らし合わせたとき、どのようにしたら受け入れられるのかよく考えなければなりません。